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相続で失敗しない方法

1.相続トラブル対策には、何といっても予防するのが一番です

あなたは、我が家はみな仲良しで相続争いとは無縁だ、と思われているかもしれません。
しかし、親の生前にどんなに仲がよくてもトラブルになることが結構多いのが実情です。

これをサザエさん一家の磯野家の場合を例に考えてみましょう。
仮に波平さんが亡くなった場合、法定相続通りだと妻のフネさんが1/2、子供であるサザエ、カツオ、ワカメが1/6づつ(1/2 ÷ 3)になります。分ける割合はこの通りでもめないとしても、どの財産を誰がもらうか、例えば、東京世田谷という一等地にある持ち家をサザエが継ぐのか、長男であるカツオが継ぐのかもめる可能性があります。

また将来、フネさんの介護が必要になった場合が問題です。
認知症の程度によっては24時間付き添わないといけなくなるでしょうが、サザエさんが介護するのか、かつおの嫁さんが介護するのか、苦労した側はそれだけ報われたいと願うでしょうが、他の兄弟たちは長男だからor長女だから当然だと勝手なことを思いがちです。
親族間の介護は法律上の義務とされるので、いわゆる寄与分として裁判所からも評価されにくいのが実情で、カツオは、フネさんを介護した嫁さん(花沢さん?)から後で文句をいわれるかもしれません。

現代において、相続トラブルが昔より生じやすくなっていると言われています。
その要因として、

  1. 親子間の経済格差から子の世代の所得が下がり、「もらえるものはもらっておこう」と考える子供が増えていること
  2. 寿命が伸びて介護が必要な人や認知症が増えて介護した相続人とそうでない相続人との間で意見の対立が生じやすいこと
  3. 兄弟が遠隔地でばらばらにくらし疎遠になり、誤解が生じやすくなっていること
があげられています。

さらに、何より根本的に、相続人全員の合意がなければ、つまり、一人でもハンを押さなければ、法律上、遺産分割協議が成立しないことがネックとなっているのです。

このような相続トラブルをあらかじめ予防するために、『遺言』を書いておくことをお勧めいたします。

2.そもそも遺言の目的は、相続財産をどう分けるかについて遺言者の意思・気持ちを伝えることにあります

そもそも遺言の目的は、相続財産をどう分けるかについて遺言者の意思・気持ちを伝えることにありますが、究極的には、「わしが死んだあともみな仲ようせい」と相続争いをあらかじめ予防することにあるといえます。

相続争いが起こると、兄弟の仲を修復することは難しく、親にとっても、兄弟にとっても、これほど悲しいことはないハズです。
こうした紛争を予防するために、遺言を書いて法律的に親の意思を示しておくことが、もっとも有効なのです。

ただし、ワシはもう遺言を書いているから大丈夫と思っている方もいらっしゃるかもしれませんがそれだけですべてが安心とは言えません。
遺言を書くだけではなく、アフタフォローが結構重要なのです。

3.遺言で、少ない取り分しかもらえない子供は、「なんで自分だけが」と思ってしまいます

簡潔・コンパクトに遺言中に理由を付けておいたり、感謝のことばを書き添えることが納得させるために必要です。

ここからは、法律家としてというよりも、僧侶の立場で、仏教説話的に述べさせていただく感じになりますが、

相続紛争の原因は、実は、生前の親の態度にある場合が多いのです。
「父は生前、私にこう言うてはった」と相続トラブル紛争の現場でよく耳にします。
歳をとると気弱になり、我がままになりがちなのは自然の流れです。
たとえば、フネさんが長男であるカツオと同居していて、たまにワカメが遊びに来たときに、「カツオの嫁はお金を自由にさせてくれよらヘン」と愚痴ったり、ワカメが帰ると今度はかつおに「ワカメはお金ばかりねだりよる」などと言っていたりすると、それは相続争いをあおっていることになっています。

見栄をはって孫に「おじいちゃんにはたくさんの財産がある」と言っていたりすると、それが伝わり、相続時に、「誰かが財産を隠しとる」などと兄弟間で疑心暗鬼にもなってしまいます。
生前に子供に遺言の存在を知らせても、遺言の内容まではあらかじめ告げない方が無難ですし、まして相続人の一人だけに内容を教えるというのは相続人間に不公平感を生じさせてしまいます。

このように、相続紛争の原因が生前の親の態度にある場合も多いということを意識していただき、普段から子供たちに感謝のことばを伝えたり、手紙を出しておくことも重要なのです。

遺言を適切に書いた上で、相続争いのたねを事前に摘みとっておくと、自分の死後、紛争を予防し、末永く兄弟がみな仲良くしてくれる可能性が高まります。

4. 不幸にも相続トラブルが起こってしまったら、自分の権利を正確に知った上で、納得した上で解決をはかりたいと思われているのではないでしょうか

法律上は、法定相続割合にしたがって分割するのが基本ですが、特別受益や寄与分という権利もあり、自分の権利を正確に知っていないと、後で悔やむことになりかねません。
遺産がいったいどのくらいあったのかも調べたいところですが、個人の調査能力には限界があります。

そこで、専門家である弁護士に、できるだけ早めに、相談していただくことをお勧めいたします。
早めに、弁護士から自分の権利を正確に教えてもらい、弁護士の調査能力を利用して資料を取りそろえた上で、納得した解決をはかっていただきたいと思います。

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